簿記でいう「現金」は、お財布の中のお金だけではありません。まずは現金の範囲と、帳簿と実際額がズレたときの処理を学びましょう。
先生!
簿記の「現金」って、要はお財布のお金のことでしょ?
それが少し広いのよ。
簿記の現金には、紙幣や硬貨だけじゃなく、他人振出小切手や普通為替証書なども含まれるの。
小切手なのに…お金あつかいなんですかぁ?
補足すると、他人が振り出した小切手は銀行にすぐ持ち込めば現金に換えられるので、簿記では「通貨代用証券」として現金に含めるんですね。
その通り。
だから他人振出の小切手を受け取ったら、借方は「現金」で処理するのよ。
なるほど!
じゃあ帳簿の現金と、金庫の実際のお金がズレてたらどうすんの?
いい質問ね。
原因がすぐ分からないズレは、いったん現金過不足という勘定で受け止めておくのよ。
つまり、実際有高が帳簿より少なければ現金を減らして現金過不足を借方に、多ければ現金を増やして現金過不足を貸方に置く、ということですね。
うぅ〜ん…その「現金過不足」は、ずっと残しておくんですかぁ?
いいえ。
後で原因が分かったら正しい勘定に振り替えるの。
たとえば通信費の記帳漏れが原因なら、現金過不足から通信費へ移すのよ。
そして決算日まで原因が分からないままなら、不足分は雑損、超過分は雑益に振り替えて締めます。
要は『とりあえず箱に入れて、分かったら中身を仕分ける』ってことだね!
よっしゃ、覚えた!
確認クイズ
現金の実際有高を数えたところ、帳簿残高より1,000円少なかった。原因は不明である。このときの仕訳として正しいものはどれか。
- (借)現金 1,000 /(貸)現金過不足 1,000
- (借)現金過不足 1,000 /(貸)現金 1,000
- (借)雑損 1,000 /(貸)現金 1,000
- (借)現金 1,000 /(貸)雑益 1,000
こたえを見る
正解: 2. (借)現金過不足 1,000 /(貸)現金 1,000
実際有高が帳簿より少ないので、まず実際額に合わせて現金(貸方)を1,000円減らし、原因不明の差額を現金過不足(借方)で受け止めます。原因が判明していない発生時点では雑損には振り替えないので3は誤り。過不足が超過のときの処理である1・4も誤りです。