取引と仕訳の基本ルール

簿記上の取引の定義と、それを借方・貸方に記録する仕訳の基本ルールを解説します。

簿記の記録は「取引」から始まります。取引を記録する最初の作業が「仕訳」です。この2つの基本ルールを学びましょう。

赤松 まい(普段) 赤松 まい

先生、簿記でいう『取引』って、普通に言う取引と同じ?
友達と約束したのも取引?

久世 環 先生(笑顔) 久世 環 先生

それが少し違うのよ。
簿記の取引は、資産・負債・純資産・収益・費用に増減が起きる出来事だけを指すの。
金額で表せることが条件ね。

御影 凛(普段) 御影 凛

補足すると、単なる契約や注文だけでは取引になりません。
実際に財産が動いて初めて簿記上の取引です。

月島 ルナ(普段) 月島 ルナ

うぅ〜ん…たとえば商品を注文しただけでは、まだ取引じゃないんですねぇ?

久世 環 先生(普段) 久世 環 先生

そうなの。
でも火事で商品が焼けてしまうのは、契約はないけど財産が減るから簿記上は取引になるのよ。
ここは日常とズレるところね。

赤松 まい(普段) 赤松 まい

へぇ〜!
じゃあ取引が起きたら、次はどうするの?

久世 環 先生(笑顔) 久世 環 先生

取引を記録用の形に翻訳するの。
それが仕訳よ。
1つの取引を、左側の借方と右側の貸方に分けて書くの。

御影 凛(普段) 御影 凛

ここで重要なのは、1つの取引を必ず2つ以上の側面からとらえる点ですね。
これを取引の二面性と呼びます。

久世 環 先生(笑顔) 久世 環 先生

たとえば現金で商品を買ったら、『商品が増えた』と『現金が減った』の2面があるでしょう?
この両面を借方と貸方に書くの。

月島 ルナ(普段) 月島 ルナ

1つの出来事を、2つの目で見るような感じなんですねぇ。

久世 環 先生(普段) 久世 環 先生

うまい言い方ね。
そして必ず借方の合計と貸方の合計は一致するの。
これが仕訳の絶対ルールよ。

赤松 まい(笑顔) 赤松 まい

要は、左と右の金額がいつもピッタリ揃うってこと?

御影 凛(普段) 御影 凛

その通りです。
金額が左右で一致しない仕訳は、必ずどこかが間違っています。

月島 ルナ(笑顔) 月島 ルナ

ルールがはっきりしてると、なんだか安心しますねぇ。

確認クイズ

簿記上の取引に関する説明として正しいものはどれか。

  1. 商品を注文しただけでも簿記上の取引になる
  2. 火災で商品が焼失しても財産が動くので簿記上の取引になる
  3. 仕訳では借方の合計が貸方の合計より大きくてもよい
  4. 1つの取引は必ず1つの側面だけで記録する
こたえを見る

正解: 2. 火災で商品が焼失しても財産が動くので簿記上の取引になる

火災による焼失は財産(資産)が減少するため簿記上の取引となり、これが正解。選択肢1の注文だけでは財産が動かず取引ではない。選択肢3は借方・貸方の合計は必ず一致するため誤り。選択肢4は取引の二面性に反する。

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