簿記の記録は「取引」から始まります。取引を記録する最初の作業が「仕訳」です。この2つの基本ルールを学びましょう。
先生、簿記でいう『取引』って、普通に言う取引と同じ?
友達と約束したのも取引?
それが少し違うのよ。
簿記の取引は、資産・負債・純資産・収益・費用に増減が起きる出来事だけを指すの。
金額で表せることが条件ね。
補足すると、単なる契約や注文だけでは取引になりません。
実際に財産が動いて初めて簿記上の取引です。
うぅ〜ん…たとえば商品を注文しただけでは、まだ取引じゃないんですねぇ?
そうなの。
でも火事で商品が焼けてしまうのは、契約はないけど財産が減るから簿記上は取引になるのよ。
ここは日常とズレるところね。
へぇ〜!
じゃあ取引が起きたら、次はどうするの?
取引を記録用の形に翻訳するの。
それが仕訳よ。
1つの取引を、左側の借方と右側の貸方に分けて書くの。
ここで重要なのは、1つの取引を必ず2つ以上の側面からとらえる点ですね。
これを取引の二面性と呼びます。
たとえば現金で商品を買ったら、『商品が増えた』と『現金が減った』の2面があるでしょう?
この両面を借方と貸方に書くの。
1つの出来事を、2つの目で見るような感じなんですねぇ。
うまい言い方ね。
そして必ず借方の合計と貸方の合計は一致するの。
これが仕訳の絶対ルールよ。
要は、左と右の金額がいつもピッタリ揃うってこと?
その通りです。
金額が左右で一致しない仕訳は、必ずどこかが間違っています。
ルールがはっきりしてると、なんだか安心しますねぇ。
確認クイズ
簿記上の取引に関する説明として正しいものはどれか。
- 商品を注文しただけでも簿記上の取引になる
- 火災で商品が焼失しても財産が動くので簿記上の取引になる
- 仕訳では借方の合計が貸方の合計より大きくてもよい
- 1つの取引は必ず1つの側面だけで記録する
こたえを見る
正解: 2. 火災で商品が焼失しても財産が動くので簿記上の取引になる
火災による焼失は財産(資産)が減少するため簿記上の取引となり、これが正解。選択肢1の注文だけでは財産が動かず取引ではない。選択肢3は借方・貸方の合計は必ず一致するため誤り。選択肢4は取引の二面性に反する。