有形固定資産の取得 - 付随費用は取得原価に含める

建物や備品を買ったとき、運送料などの付随費用も取得原価に含める理由と計算を解説。

建物や備品を買ったとき、代金だけを記録すればよいのでしょうか。じつは『使えるようにするまでにかかった費用』も取得原価に含めるのがルールです。付随費用の考え方を会話でつかみましょう。

赤松 まい(普段) 赤松 まい

先生、備品を10万円で買ったんだけど、運送料が5千円かかったの。
これって別々に記録するの?

久世 環 先生(笑顔) 久世 環 先生

いい質問ね、まいちゃん。
答えは『まとめて記録する』よ。有形固定資産は、買った代金だけでなく、それを使える状態にするまでにかかった費用も全部ふくめて取得原価にするの。

御影 凛(普段) 御影 凛

補足すると、その使える状態にするまでにかかった追加の費用を付随費用と呼びますね。
運送料・据付費・登記料・購入手数料などが代表例です。

月島 ルナ(あせる) 月島 ルナ

うぅ〜ん…どうして運送料まで一緒にするんですかぁ?
別のものみたいに感じちゃって。

久世 環 先生(普段) 久世 環 先生

やさしい疑問ね、ルナちゃん。
想像してみて。
運んでもらわなければ、その備品は手元で使えないでしょう?
つまり運送料は『使える状態にするために絶対に必要だった支出』なの。
だから備品の値打ちの一部と考えるのよ。

赤松 まい(笑い) 赤松 まい

なるほど!
要は『それがないと使えない出費は、モノの値段に含めちゃえ』ってこと?

久世 環 先生(笑顔) 久世 環 先生

そのとおり。
だからまいちゃんの例なら、取得原価は10万円+5千円で10万5千円。
仕訳は借方に『備品 105,000』、貸方に『現金 105,000』となるわ。

御影 凛(普段) 御影 凛

つまり付随費用は費用の勘定ではなく、資産である備品の金額に合算されるということですね。
ここを『支払手数料』などの費用にしてしまう間違いが多いので注意が必要です。

月島 ルナ(普段) 月島 ルナ

そっかぁ、費用じゃなくて資産の一部なんですねぇ。
だから金額が大きくなるんですかぁ?

久世 環 先生(普段) 久世 環 先生

そうよ。
取得原価が大きくなると、あとで学ぶ減価償却の計算にも影響するの。
だから最初の金額を正しく決めることがとても大事なのよ。

赤松 まい(普段) 赤松 まい

建物とか土地でも同じ考え方でいいの?

久世 環 先生(笑顔) 久世 環 先生

同じよ。
建物なら登記料や仲介手数料、土地なら整地費用なども付随費用として取得原価に入れるわ。
ちなみに建物・備品・車両運搬具・土地などが有形固定資産の代表選手ね。

御影 凛(普段) 御影 凛

試験では『付随費用も取得原価に含める』という原則が繰り返し問われます。
金額の合算を忘れないことが得点のカギですね。

久世 環 先生(笑顔) 久世 環 先生

そのとおり。
『代金+付随費用=取得原価』この一本を必ず覚えて帰ってね。

確認クイズ

備品を200,000円で購入し、引取運賃10,000円を現金で支払った。この備品の取得原価はいくらか。

  1. 200,000円
  2. 210,000円
  3. 190,000円
  4. 10,000円
こたえを見る

正解: 2. 210,000円

取得原価は購入代金200,000円+付随費用(引取運賃)10,000円=210,000円です。付随費用は費用の勘定にせず取得原価に含めるため、200,000円だけとするのは誤りです。運賃のみを備品とするのも当然誤りです。

久世環先生、御影凛、月島ルナ、赤松まいが春の公園でピクニックを楽しむ様子

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