仕訳や転記にミスがないか、途中で確かめる仕組みがあります。その要が「貸借平均の原理」と、それを利用する「試算表」です。
先生、仕訳をいっぱいやってると、途中で間違ってないか不安になるんだけど…
その気持ち大事にして。
実は簿記には自己チェックの仕組みがあるの。
それが貸借平均の原理よ。
貸借平均の原理とは、すべての仕訳で借方合計と貸方合計が一致するため、全体でも借方の総額と貸方の総額が必ず等しくなる、という原理ですね。
うぅ〜ん…一つ一つの仕訳が左右そろってるから、全部足しても左右そろうってことですかぁ?
まさにそれ!
ルナ、よく分かってるわね。
この性質を利用して、ある時点で全勘定を集めた表を作るの。
それが試算表よ。
試算表って、何をチェックしてくれるの?
すべての勘定の残高や合計を一覧にして、借方合計と貸方合計が一致するか確かめるの。
もし一致しなければ、転記のどこかにミスがあると分かるわ。
補足すると、試算表には合計を集める合計試算表、残高を集める残高試算表、その両方を載せる合計残高試算表の3種類があります。
3種類もあるんですねぇ。
でも、左右が合えば絶対に間違いゼロなんですかぁ?
そこは注意が必要なの。
試算表で見つかるのは、左右の金額がずれるタイプのミスだけ。
実は見つけられない誤りもあるのよ。
たとえば、仕訳をまるごと忘れる、金額を両側とも同じだけ間違える、勘定科目を取り違える、といった誤りは借方と貸方が一致したまま残るため試算表では発見できません。
なるほど〜、試算表は万能じゃないけど、ずれ系のミスはちゃんと見つけてくれるんだね!
その理解でばっちり。
決算の前に試算表を作って、まず大きなミスをふるいにかけるのが実務でも大切なのよ。
途中で確かめられると安心して先に進めますねぇ。
確認クイズ
試算表に関する説明として正しいものはどれか。
- 仕訳を丸ごと忘れても、試算表の貸借は一致せず必ず発見できる
- 試算表では借方合計と貸方合計の一致を確認して転記の正しさを検証する
- 試算表には合計試算表と残高試算表の2種類しかない
- 貸借平均の原理とは、資産と負債が必ず等しくなるという原理である
こたえを見る
正解: 2. 試算表では借方合計と貸方合計の一致を確認して転記の正しさを検証する
試算表は借方合計と貸方合計の一致で転記を検証するため、これが正解。選択肢1は仕訳の脱漏は貸借が一致したままで発見できない。選択肢3は合計残高試算表を含め3種類。選択肢4は貸借平均の原理は借方総額と貸方総額の一致であり、資産と負債の一致ではない。