商品を仕入れたり売ったりするとき、代金には消費税が含まれます。この消費税を本体価格と分けて記録するのが税抜方式です。仮払・仮受という勘定の使い方を会話で整理しましょう。
先生、買い物すると消費税がつくよね。
会社が仕入れたときの消費税って、どう記録するの?
3級で学ぶのは税抜方式よ、まいちゃん。
商品そのものの値段と消費税を分けて記録する方法なの。
仕入れたときに払った消費税は仮払消費税という勘定で預けておくのよ。
補足すると、売上のときに客から受け取った消費税は仮受消費税という勘定で預かっておきます。
会社にとって消費税は自分の費用でも収益でもなく、いったん預かって国に納めるお金だからですね。
うぅ〜ん…預かるお金っていうのがピンとこなくて…どういうことですかぁ?
そうね、たとえるなら会社は消費税の『通り道』なの。
お客さんから預かった消費税を、そのまま国に届ける役目。
だから自分のものにしないよう、仮受消費税という別の箱で管理するのよ。
具体的にやってみよ!
100円の商品を仕入れて消費税10円払ったら、仕訳はどうなるの?
借方は『仕入 100』と『仮払消費税 10』、貸方は『現金 110』ね。
仕入は本体の100円だけで、税の10円は仮払消費税に分けるのがポイントよ。
逆に200円の商品を売って消費税20円を受け取ったら、借方『現金 220』、貸方『売上 200』と『仮受消費税 20』です。
売上も本体200円だけを計上します。
決算のときはこの二つの箱をどうするんですかぁ?
いい流れね。
決算で仮受消費税から仮払消費税を差し引いて、その差額を国に納める分として計算するの。
仮受のほうが多ければ、差額を『未払消費税』として納付義務にするわ。
さっきの例だと、仮受20円−仮払10円で、10円を納めるってこと?
そのとおり。
決算仕訳は借方『仮受消費税 20』、貸方『仮払消費税 10』と『未払消費税 10』。
あとで納付したら未払消費税を減らして現金で払うのよ。
つまり、預かった税(仮受)から支払った税(仮払)を引いた差額を納める、という流れですね。
会社の損益には影響しないのが税抜方式の特徴です。
試験では『仕入・売上は本体だけ』『税は仮払・仮受で分ける』『決算で差額を未払消費税に』の3ステップが問われるわ。
この流れを図でイメージしておいてね。
確認クイズ
税抜方式を採用している会社が、商品220,000円(うち消費税20,000円)を仕入れ、代金を現金で支払った。正しい仕訳はどれか。
- (借)仕入 220,000 (貸)現金 220,000
- (借)仕入 200,000/仮払消費税 20,000 (貸)現金 220,000
- (借)仕入 200,000/仮受消費税 20,000 (貸)現金 220,000
- (借)仕入 200,000 (貸)現金 200,000
こたえを見る
正解: 2. (借)仕入 200,000/仮払消費税 20,000 (貸)現金 220,000
税抜方式では本体200,000円を仕入、消費税20,000円を仮払消費税として分けて計上します。税込220,000円を全額仕入とするのは税込方式で誤り、仕入時は仮払消費税を使うため仮受消費税とするのも誤りです。