売掛金や買掛金を電子的に記録して、確実に決済するしくみがあります。手形に代わる新しい方法として押さえておきましょう。
先生、『電子記録債権』ってなんかデジタルっぽい名前だけど、要は電子のツケってこと?
いいところに気づいたわね。
売掛金などの債権を電子債権記録機関の帳簿に登録して、支払いを確実にするのが電子記録債権なのよ。
逆に支払う側から見たものが電子記録債務ね。
補足すると、記録機関に発生記録を行うことで債権・債務が成立します。
手形のように紙をやり取りしなくても、確実な決済ができるのが特徴ですね。
うぅ〜ん…手形とどう違うんですかぁ?
手形は紙を作って渡す必要があるけれど、電子記録債権は記録機関のデータで管理するの。
紛失や盗難の心配が少なくて、分割もしやすいのよ。
なるほど!
で、仕訳はどうやるの?
売掛金を電子記録債権にした側は、借方に『電子記録債権』、貸方に『売掛金』と書くの。
買掛金を電子記録債務にした側は、借方に『買掛金』、貸方に『電子記録債務』ね。
つまり、既にある売掛金・買掛金を、より確実な電子記録上の債権・債務に置き換えるイメージですね。
支払いが終わったときはどうなるんですかぁ?
決済されたら、債権を持っていた側は貸方に『電子記録債権』を、債務を負っていた側は借方に『電子記録債務』を書いて消すのよ。
相手方は当座預金などで受け払いするわね。
よっしゃ!
発生でプラス、消滅で反対側、って覚えとけばいいんだね!
その通り。
資産である電子記録債権は増えたら借方、減ったら貸方。
負債の電子記録債務は逆、と考えれば迷わないわ。
確認クイズ
得意先に対する売掛金100,000円について、取引銀行を通じて電子記録債権の発生記録を行った。正しい仕訳はどれか。
- (借)売掛金 100,000 /(貸)電子記録債権 100,000
- (借)電子記録債権 100,000 /(貸)売掛金 100,000
- (借)電子記録債務 100,000 /(貸)買掛金 100,000
- (借)買掛金 100,000 /(貸)電子記録債務 100,000
こたえを見る
正解: 2. (借)電子記録債権 100,000 /(貸)売掛金 100,000
売掛金という資産が、電子記録債権という資産に置き換わるので、借方に電子記録債権、貸方に売掛金となります。1は借方・貸方が逆。3と4は支払う側(債務者)の仕訳で、債権を持つ側の処理ではありません。