掛けよりも支払いの約束を強くする手段が「約束手形」です。受け取る側と支払う側で使う勘定を整理しましょう。
手形ってよく聞くけど、要は『後で払うって約束の紙』ってこと?
いいところをついているわね。約束手形は、振出人が受取人に対して『いつ・いくら払う』と約束する証券なの。
掛けより支払いの約束がしっかりしているのよ。
補足すると、手形を振り出して支払う側を振出人、受け取る側を受取人(名宛人)といいますね。
受け取った側と、振り出した側で…使う勘定が違うんですかぁ?
そうなの。
手形を受け取って将来お金をもらえる権利は受取手形(資産)、手形を振り出して将来支払う義務は支払手形(負債)で処理するのよ。
じゃあ商品を売って約束手形を受け取ったら、どう書くの?
借方に『受取手形』、貸方に『売上』ね。
逆に商品を仕入れて手形を振り出したら、借方『仕入』、貸方『支払手形』よ。
つまり受取手形は売掛金の、支払手形は買掛金の『手形版』と考えると整理しやすいですね。
うぅ〜ん…その手形って、期日が来たらどうなるんですかぁ?
満期日(支払期日)になると銀行の当座預金を通じて決済されるの。
受取側は受取手形が減って当座預金が増え、支払側は支払手形が減って当座預金が減るのよ。
補足すると、受取手形と支払手形はどちらも手形を使った債権・債務なので、掛け取引の売掛金・買掛金とは別の勘定で管理します。
よっしゃ整理できた!
『受け取ったら受取手形=資産、振り出したら支払手形=負債』だね!
確認クイズ
商品300,000円を仕入れ、代金として約束手形を振り出して渡した。このときの仕訳として正しいものはどれか。
- (借)仕入 300,000 /(貸)受取手形 300,000
- (借)仕入 300,000 /(貸)支払手形 300,000
- (借)受取手形 300,000 /(貸)売上 300,000
- (借)支払手形 300,000 /(貸)仕入 300,000
こたえを見る
正解: 2. (借)仕入 300,000 /(貸)支払手形 300,000
手形を振り出して支払う側は、将来支払う義務として支払手形(負債・貸方)を計上します。仕入代金なので借方は仕入です。手形を受け取る側の勘定である受取手形を使う1・3、貸借が逆の4はいずれも誤りです。