手形のやり取りは、いつ・誰から・いくら受け取り、いつ決済されたかを細かく管理する必要があります。それを担うのが手形記入帳です。
手形って、要は『あとで払うって約束した紙』だよね? それを記録する帳簿があるの?
そうよ。
手形は満期日にお金が動くから、期日管理がとても大事なの。
受け取った手形を記録するのが受取手形記入帳、振り出した手形を記録するのが支払手形記入帳よ。
補足すると、どちらも補助記入帳という補助簿です。
取引の明細を発生順に記録する帳簿ですね。
受取手形記入帳には、どんなことを書くんですかぁ?
手形の種類(約束手形など)、手形番号、振出日、満期日、支払場所、金額、それから相手方(振出人や裏書人)を書くの。
手形の一生を1行で追えるようにするのよ。
『てん末』って欄を見たことあるんだけど、あれは何?
いいところに気づいたわね。てん末欄には、その手形が最後どうなったかを書くの。
入金されて決済されたのか、裏書譲渡したのか、割り引いたのか、という結末ね。
つまり、てん末欄が空いていれば、その手形はまだ手元にあって決済されていないということです。
受取手形記入帳のてん末欄が空欄の金額を合計すると、受取手形勘定の残高と一致します。
支払手形記入帳のほうも、同じように書くんですかぁ?
考え方は同じよ。
ただし支払手形記入帳では、自分が振り出した約束手形を記録して、てん末欄には『支払い済み(当座から引き落とし)』などと書くの。
てん末が空欄の合計が支払手形勘定の残高になるわ。
受取手形が資産で、支払手形が負債ってことだね!
はい。受取手形は将来お金を受け取る権利なので資産、支払手形は将来お金を支払う義務なので負債です。
記入帳はその内訳を管理する役割ですね。
満期日をきちんと管理しないと、支払い忘れちゃいますもんねぇ。
そのとおり。
だから手形記入帳は『期日カレンダー』のような役目も持つの。
試験では、記入帳から取引を読み取って仕訳を答えさせる問題がよく出るわよ。
確認クイズ
受取手形記入帳の『てん末』欄について、正しい説明はどれか。
- 手形を受け取った日付だけを記入する欄である
- 手形の満期日を記入する欄である
- その手形が最終的にどうなったか(決済・裏書・割引など)を記入し、空欄の合計が受取手形勘定の残高と一致する
- 手形の金額を記入する欄で、合計が売上高と一致する
こたえを見る
正解: 3. その手形が最終的にどうなったか(決済・裏書・割引など)を記入し、空欄の合計が受取手形勘定の残高と一致する
正解は3。てん末欄は手形の結末を記録し、まだ結末が書かれていない(空欄の)手形の合計が受取手形勘定の残高と一致します。1・2はてん末欄ではなく振出日欄・満期日欄の内容、4は金額欄の内容で、合計が売上高と一致するとは限らないため誤りです。